ミライロ

経理・事務を担当しています黒田です。

 先日ある番組で「106センチから見た日本」という特集をみました。最初「106センチとは、ベビーカーのことかな?子供のことかな?」と思っていたのですが、「車いすで生活をされている方から見た日本」ということでした。

 飲食店や個人店舗のバリアフリー情報は集約が難しいとされていて、店舗の出入り口の階段の段数や補助犬が入れるのかなどのさまざまな情報を投稿し、閲覧できるアプリを開発された「ミライロ」という会社の垣内さんご自身も車いすでの生活をされています。車いす利用者の方にとっては、お店の出入り口の段差が1段なのか2段なのかは、自分で入れるのか、それとも誰かの手を借りなければならないのか、という雲泥の差であることを初めて知りました。

「私は、歩けないからできることを、見つけることができました。
 人には誰しも苦手なことがある。人には誰しも辛い過去がある。人には誰しもコンプレックスがある。
 一見すべてはネガティブなものに見えますが、それらはすべて価値になります。
 人それぞれが持つ経験や視点、感性は、それが必ず強みになるのです。」(垣内俊哉 ミライロ社長)

 “どうしてこんなことが起こるのだろう?”などと悩んだり、時にはイライラして、結局なんらかの解決も出来ずに時間だけが過ぎていた・・・ということが偶にあります。垣内さんのように、自分に起こるネガティブなことを“すべて価値あるもの”と言い切れるとどんなにすっきりすることかと思いました。

「人間の真の価値は、何を目指すかによって判断される」
     (マルクス・アウレリウス・アントニヌス 古代ローマの皇帝)

 いろんな事が起こることは当たり前であって、その度に一喜一憂せず、“こういう人でありたい”という目標にどのようにして辿り着くのか、そのためには何を日々すべきなのか、を常に考え行動できる人でありたいです。

鳥獣戯画

 経理・事務を担当しています黒田です。

 4月から電力自由化となりましたね。さまざまな企業があらゆるプランを出されていて、「価格競争ばかりがクローズアップされて、実際どのプランが良いのかが分からない・・・」というのが私の感想でした。と、3月中旬に「大手商社 丸紅が経営する電力会社がスタジオジブリとタイアップした」というニュースに、あまり共通点がみつからない企業同士のタイアップだったので驚きました。プラン内容は「電気料金の一部を森と緑の保全活動に充当することで、ユーザー、スタジオジブリ、丸紅新電力が一体となって、日本の原風景を未来に残していく活動を支援することが出来る」だそうです。

 もう既にコマーシャルとして、800年以上前に描かれた日本最古の漫画と言われている「鳥獣戯画」が動画として流れているようなのですが、私はホームページで見ました。これは“「鳥獣戯画」を動画にしたい”という、スタジオジブリの鈴木敏夫さんの長年の思いが叶ったそうです。これまでもいろいろな会社と動画にするという話が進んで、いいところまで行ってダメになっていたそうです。

 会見時、コマーシャル作成に関して丸紅側の方がこのような話をされていました。
「はじめは森のイメージを想定していました。ただ鈴木さんの鳥獣戯画への熱さがものすごく伝わりましたから、『これはいろいろ説明しても鳥獣戯画しかやらないな』ということがすぐに分かりました。」

「ひとつのドアが閉まるとき、別のドアが開く。
 しかし、閉まったドアをいつまでも残念そうに見つめているので、
 私たちの為に開いているドアが目に入らないということがよくある。」
              (アレクサンダー・グラハム・ベル 発明家・学者)

 自分が目標に向かって進んでいるとき壁にぶつかり、どうにもならない状態になる時ってありますよね。その時そこにこだわらず、次の扉を開けて進むという選択をすることって大切で、そのような選択ができる人間でありたいと思っています。仕事でも日常生活でも、開かない扉にいくらノックしても変わらないのなら、別の扉をノックしてみるということを心掛けていたいと、鈴木さんの“鳥獣戯画”への熱い思いを知り、改めて思いました。