点とのつながり

 経理・事務を担当しています黒田です。

 6月中旬、最大震度6弱の大阪北部地震があり、私が住んでいる地域でもかなりの揺れを感じました。一瞬、地震とは分からずに、何をしたら良いのかが咄嗟に分からず、ただ揺れている状態を見ているだけで、いざという時に意外と何もできないものだ、ということを改めて実感しました。

 ちょうどその翌日の糸井重里さんのエッセーが心に残りました。
 「すべての人を見渡して、知って、思いやって、なにかの手助けをするなんてことはできない。
  どう考えても、できるはずがないのだけれど、その“できない”ということにあらためて気づく、
  ぼくらは深い“無力感”の沼に頭をつっこんでしまう。
  “すべて”を意識から外せばいいのだと思った。
  “面”と交信をしようとするのではなくて、偶然にでも選ばれた“点”とつながりあえばいい。
  被災地のすべてを見ようとするのではなく、気仙沼に“ともだち”がいる、と決めて、
  その人たちがなにをしているのか、どういうふうになったらうれしいのかを考える。」

 地震だけでなく台風、火災など大きな災害が起きた時、「私に、今何かできることはないだろうか?」ということを考えますよね。その時、流れるニュースや情報により「あれも出来ないだろうか?これも出来ないだろうか?」と多くの可能性を考え、結局、糸井さんの仰る“できない”という無力感を経験したことがあります。

 「微力だけど無力じゃない」(2008年長崎平和宣言より)

 大きな災害が起こった時、私たち一人一人が出来ることはほんの僅かな小さなことだと思います。でも、点で偶然につながった人たちがどのようになったら嬉しいのかを考え、そしてどんな些細なことでも行動に起こすことができる人でありたいと改めて思いました。

清塚信也さん

 経理・事務を担当しています黒田です。

 少し前になりますが、ある番組でピアニストの清塚信也さんという方を初めて知りました。その時の話題であったジャニーズ事務所のアイドルの方の退所について、清塚さんのコメントと話し方にとても好感をもて、一緒に出演されていた他の方も絶賛されていました。

 清塚さんという方をもう少し知りたくなり調べていたところ、このような文書を目にしました。
 「どん底の気持ちの中で、ある日『自分は人間的に“いい人”になりたい』と思い始めました。よくよく考えれば、人生の節目となる時期に素晴らしい先生方と出会えたことをはじめとして、自分は今まで人との出会い、その人たちとのつながりの中でピアノを弾きながら生きてこられたことに気づいたわけです」

 「自分が歩んできた過去を振り返ってみると、何とたくさんのすばらしい、
                     一生に一度の出会いがあることか」(井上靖)

 若い時、「京都って狭いなぁ」と人との繋がりをあまりよく思わない時もありました。今は、色々な人との出会いがあり、そしてその繋がりのおかげで、困っている時に助けてもらったり、悩んでいる時に相談にのってもらったり・・・有難いなぁと思うことがよくあります。これから先、新しい出会いにも今までの出会いにも感謝し、人との繋がりを大切にしていきたいと思っています。