診療放射線技師対象のセミナーを開催しました。

 経理・事務を担当しています黒田です。

 4月5日(土)に診療放射線技師の方々を対象に「検査別オーダー別 MRI実践セミナー」を開催しました。当日は、10施設から14名の方にご参加いただけました。

 部屋の広さの関係から定員は10名前後と想定していましたが、新たな試みということもあり、私は「人数が集まるのかなぁ?」と実は少し不安でした。でも、早い段階で10名を越えた登録をしていただけたので、ホッとしました。実際には14名は部屋のスペースからは限界ギリギリで、15名以上だとかなり無理がある感じだったのでちょうどよい人数だったなと思っています。

 セミナー自体は、前半のレクチャーは別室で伊藤先生がされ、休憩をはさんでから、後半は読影室で実際の画像をPACSでみていただくハンズオンセミナーという流れで行われました。ハンズオンセミナーは、どんな様子で行われるのか興味が有り、私も同じ部屋で一緒に聞かせていただきました。

技師レクチャ

 17症例の画像で行われていて、部位ごとに分かりやすい画像から難しい画像までを見られていたようです。色んな撮像法を並べてみて、どれが異常を見つけやすいかなどをケースごとに解説されていました。途中、参加者の方々から「あ、これかぁ」と言うような言葉も聞こえてきていました。また、休憩時間などには伊藤先生と画像の撮り方などを話されていたりもしました。

技師レクチャー2 技師レクチャー3JPGレクチャー

 放射線技師の方々を対象としたセミナーは以前から発想はあったのですが、今回ようやく新たな試みとして始めることができました。

 “人間が進歩するためには、まず第一歩を踏み出すこと(本田宗一郎)”

 これからも定期的にレクチャーを続けていき、イメージ・コミュニケーションの「教育活動」が根づき、内容が充実していけば、私達自身の進歩にも繋がると思います。少なくとも年1回は必ず開催しますので、次回もたくさんのご参加をお待ちしております。

診療放射線技師対象のセミナー開催します。

 経理・事務を担当しています黒田です。

 4月5日(土)に診療放射線技師の方々を対象にセミナーを行う予定です。タイトルは「検査オーダー別MRI実践セミナー」です。

 日頃、イメージ・コミュニケーションの読影室では契約していただいているご施設の放射線技師の方々から「今からこんな依頼内容のMRIを撮るのですが、どう撮像すればよいですか?」というような相談の電話がかかってくることがあり、私もその電話のやり取りをよく聞きます。そのようなやり取りをしているうちに、先生方は「よくある質問についてまとめて解説するセミナーを行えば、各施設の方々に喜んでもらえるのではないか」と思うようになったとのことで、今回のセミナー開催が企画されました。先生達は併設している画像センター(梶井町放射線診断科クリニック)では日常的に撮像の相談や指示をしていますが、それ以外の施設の放射線技師の方々を対象にレクチャーするというのは新たな試みです。

 現在、先生達が相談しながら準備を進められているのですが、参加していただいた方々に「来てよかった!」と思っていただけるように、できるだけ実践的な内容にしようと色々と工夫をされています。なお、今回はとりあえず第1回ですが、好評のようなら今後も定期的に開催し、今回取り上げなかった内容についてもレクチャーを続けていく予定にしています。

 申し込み方法などの詳細については近々ホームページに掲載いたしますが、イメージ・コミュニケーションと遠隔診断の契約をしていないご施設の方でも参加していただけるように考えておりますので、興味ある方は是非ご参加をお待ちしております。

読影セミナー:その2

 経理・事務を担当しています黒田です。

 読影セミナーをなぜ行っているのかをイメージ・コミュニケーションの先生方に聞いたことがあります。理由は二つだそうです。

 一つは自分たち自身のスキルアップのためだそうです。教え役になると、上手に教えようとして周辺事項も調べたりするので、それをきっかけに知識がより整理されたり、広がったりするとのことです。

 もう一つの理由は、組織として少しでも教育活動を行いたいという考えがあるからだそうです。その考えに至ったきっかけは、ある放射線科の先生が書いた文書を目にしたことで、要旨は次のようだったとのことです。

スライド2

 「医師は働き始めたら必ず先輩の先生に教えてもらう。教えてもらうので一人前になることができ、それで医療の世界は維持されている。教える側は主に若手医師を多く抱えている大学病院や一般病院の勤務医の先生方だ。そこでは多くの熱意やボランティア精神が注ぎ込まれている。一方、遠隔診断を生業としている医師は通常、教育業務に従事していない。先輩医師による熱意やボランティア精神に支えられて一人前になれたはずなのに、いざ自分が専門医を取って一人前になった後は、後輩の指導はせず、自分達だけのために働いている。仮にこのような働き方をする医師ばかりになればどうなるか。医療は維持されなくなるではないか。」

 イメージ・コミュニケーションのある先生によると、これを目にするまでは「うちは画像診断に特化した組織だから、契約していただいている病院から期待されている業務はあくまで画像診断で、それに専念すればよい。若い先生方への教育はそれが業務として組み込まれている施設が行うものだ」という感覚でいたそうです。確かにそれも一理あるように思えますが、一方、教育が業務に組み込まれている施設といっても、例えばその先生自身が働き始めの頃に教育をうけていた施設を振り返っても、先輩達は指導医としてやらねばならない最低限の分だけ教えているという感じではなく、実際には多大なボランティア精神をもって接してくれ、とても多くの時間を自分達に割いてくれていたそうです。

 続けてその先生は次のように話されました。
「教育が業務に入っているとか、入っていないとか、そんなケチ臭い概念を超えて医療は受け継がれてきたというのが実際でしょう。そう考えると、遠隔診断会社で勤務する医師がボランティアで若い先生方に対して教育活動をすることがあったとしても、何も不思議なことではありません。それどころか、あの文書を書かれた先生も感じておられるように、会社だからといって若い先生方に対して何も教育活動を行わないで平気という方が不自然と思うようになりました。といってもまだ年数回なので、『やってます』と堂々と言うのは甚だおこがましいのですが、とにかく若い先生方に対する教育活動がゼロという状態からは脱しました。」

 イメージ・コミュニケーションは診断専門医取得後の先生方しか勤務していないので、専門医取得前の先生も含めた若い先生方に教育活動を行うためには外部の先生を対象にセミナーを開くしかありません。最初は正直、来てくれる先生がいるのか不安もあったそうですが、何回かやっているうちにその心配はないことがわかってきました。イメージ・コミュニケーションでは今後もより内容を洗練させ、少しずつでも規模を広げながら、教育活動を継続していく予定です。

読影セミナー:その1

 経理・事務を担当しています黒田です。

 11月16日(土)、11月30日(土)にイメージ・コミュニケーション読影室で「関節領域の3T-MRI読影ハンズオンセミナー」を開催しました。このセミナーは関節領域の診断に今ひとつ自信が持てないという若い放射線科の先生方(専門医取得前後の年代)を対象に行っているものです。実際にモニターを見ながらマンツーマンに近い形式で進めていくため、少人数でないと難しく、今回は計5人の先生方のみの参加とさせていただきました。実は2年前から知り合いの先生の間で希望者を募って同様のセミナーを行っていたのですが、ホームページでも受講者を公募して行ったのは今回が初めてです。

ハンス~1

 このセミナーの特徴は「自分でモニターを動かして実症例をみること=ハンズオン形式」と、「同一疾患の軽症例~重症例をまとめて連続的にみること」です。セミナーを担当されている先生方によるとこれが診断能力を高めるのに最も効率的とのことでした。より理解しやすくするため、みる症例の順番にも工夫があるそうです。

 実際には30分の基本知識の講義のあと、ハンズオン形式のセミナーが始まります。症例ごとにみる時間を区切って軽症→重症例と診断し、直後に解説が入ります。これを1セットとし、次のセットに進んでいきます。今回の対象は「肩関節」でしたので、例えば腱板損傷のセット→関節唇損傷のセット→投球障害のセット→・・・という具合です。時間通りに次々に各セットを進めていくので、「ブートキャンプ方式」と呼んでいる先生もいます。

 同じ放射線科医であっても、勤務している施設によっては経験する症例の分野に偏りがあり、関節の診断に慣れる機会に恵まれない先生も多いとのことです。セミナー後には受講した各先生とも診断に自信がついたといっておられ、教えておられたイメージ・コミュニケーションの先生方も嬉しそうでした。

 今年度の読影セミナーはこれで終了ですが、来年度も開催する予定です。現在はこのセミナーは定員を少人数に限定して行っていますが、来年は一度にもう少し多くの先生方に受講していただけるようにできないかと、現在工夫を考えています。募集時期がきたらまたホームページでお知らせ致します。

 今回は読影セミナーの形式について主に紹介しましたが、次回はなぜイメージ・コミュニケーションが読影セミナーを行うようになったのかの経緯について紹介したいと思います。

ベストな休息

 経理・事務を担当しています黒田です。

 普段、読影されている先生方をみていて、「1日中、緊張続きの読影を行うことは大変ではないのだろうかな?」という素朴な疑問をもっています。「ずっとパソコン画面を見ていて疲れられないのだろうか?」とも思ってしまいます。そして先生方の様子を密かに観察したりしていますと、昼休み以外にもうまく小休憩をはさみながら仕事をされておられるようです。

 勤務時間もそれぞれに違いますので休憩のとられ方も様々です。ある先生は別室のソファで小休憩をとられたり・・・ある方は別の場所で鴨川の景色を眺めながら小休憩をとられたり・・・少し甘いものを補給しながら休憩されたり・・・個人差はありますが、皆さん、毎日ほぼ決まった過ごし方をされており、自分にあったベストな休息のとり方をみつけられているのだなあと思います。

 休憩と同じように、睡眠時間にも個人差が大きいようです。睡眠に関しては、物理学者アインシュタインが「睡眠時間を削らない勇気」という言葉を残しています。有名な話ですが、アインシュタインは1日10時間以上の睡眠を取っていたと言われています。よく調べてみると、その寝方は2時間寝たり、3時間寝たりを一日中不規則に繰り返し、合計すると10時間以上というものだったようです。

アインシュタイン150の言葉

 私も週末など長く寝過ぎてしまった時、起きてから後悔してしまいがちですが、そんな時は「今の私にはこれくらいの睡眠時間が必要だったのだ!」とポジティブに気持ちを切り替えることにしています。アインシュタインの「毎日10時間以上」に比べたら、気にすることもないように思います。ただ、アインシュタインのような一日中不規則に繰り返す寝方は、1日8時間勤務などの勤め人にはありえない寝方ですし、やはり凡人とは違いますね。

 今101歳の聖路加国際病院 日野原先生は96歳まで日々の睡眠時間4時間半で1週間に一度徹夜をされていたそうです。よく女性の肌のためには22時~2時の間の睡眠がゴールデンタイムということを聞きますが、男性の方は女性ほどは「肌」のことは気にされないですよね。でも最近、男性化粧品もよく売れていると聞くので、男性の方の寝方も変わってきているのでしょうか?!

 アインシュタインの寝方はまねは到底出来ないものですが、私も職場の先生方達のように自分にあった休憩のとり方や睡眠時間をみつけて、いつもベストな状態で仕事に臨めるように日々心掛けていきたいです。

気遣いと心遣い

 読影室では、症例カンファレンスが毎日11時、16時の2回行われています。各先生が他の先生の意見も聞いておきたい症例を提示し、皆で検討しています。そして、私はいつも同じ読影室でその様子を聞いています。

 2人おられる上の先生のどちらかが「そろそろ始めましょうか」という一言で始まります。「1日2回を毎日」というのは言葉であらわすのは簡単なのですが、継続するということはなかなか大変なことのように、同じ部屋にいて感じます。ほかにも至急読影の症例の場合には決まった時間まで待つことはできませんので、全てを一旦中断して行われることも度々あります。

 どのような症例にどれくらいの検討時間がかかるのか、そもそも各先生方の仕事ペースはどのような感じなのかなど、私にはまったく分かりません。でも様子を見ている限り、カンファレンスを始めるタイミングについてはお互いがそれぞれの今の読影状態などの様子を少しずつ伺いながら…という気遣いをされているように感じます。そして、カンファレンス中の言葉遣いも大切だと思いました。

 時間としては短いカンファレンスなのですが、お互いの気遣いとちょっとした言葉遣いが重なり合って継続することができているのではないかなぁと思ったりしています。

 私もついつい日頃、家族や身近な人達には気遣いが薄れていったり、雑な言葉遣いをしたりしています。ここでもう一度、誰に対してもきちんとした気遣いや言葉遣いができる人間でなければならないと改めて感じました。