一歩下がってみましょう

 経理・事務を担当しています黒田です。

 「一つのことを考える時、その一点に集中してしまうと視野が狭くなります。
  だから、常に一歩下がって大きくものを見ることができる人でいてください。」

 この言葉は、大学院で最後に履修していた科目の先生が、最後の講義時、私たちへ向けられた言葉です。この先生は、発表内容が望まれているものではない場合は、その事に対してかなり厳しく指摘をされました。しかし、必ずその後、その発表者の良いところを1つは仰ってくださり、「こんな所まで見てくださっているんだなぁ」と思ったことが何度かありました。私は先生のこのようなお人柄が好きで、この最後の言葉が大変心に残りました。

 「視野の狭い人は、わが身を処する道を誤るだけでなく、人にも迷惑をかける。」(松下幸之助)

 何かに悩んでいる時、「どうして解決する方法が見つからないのだろう?」とずっと同じ場所で悩み続けたり、何か気分を害することが起こった時、「どうして同じように考えてくれないのだろう?」と相手に対して同じ価値観を求めたりということがあります。自分が煮詰まった時に一歩下がってみる、よく画家さんが絵を描いている時、ときどき後ろへ下がって自分の描いているものを全体から眺めているのと同じように、視野が広がり見えなかったものが見えてくるのでしょうね。

 “一歩後ろから物事を見ること”を常に意識しながら、時には一歩下がって自分を見て、進んでいる道が間違っていないのかも確かめながら、日々を過ごしていきたいと思います。