人が先:その2

 経理・事務を担当しています黒田です。

 前回に紹介しました“人が先”について、業務調整を担当されている先生に詳しく教えてもらいました。

 説明は次のようでした。
 『復帰する時期が多少ズレたとしても大きな変動なく業務が回るということは、常に業務量に対して
人員に少し余裕がある状態にしてあるということです。Drが過負荷にならないようにすることは業務の
質を保ち、皆が安定して勤務するために重要です。

 ですので、業務と人が増えていく場合、「人が先」とすることが大事なわけですが、これは簡単そうで、
実は簡単ではありません。新たな業務が増えることが決定した時点で人を探していては適切な人が見つ
からないことが多いので、「今すでに決定した予定はないが、将来は業務が増えるはずだ」と考えたそ
の時点で、すでに人を増やしてしまわないと間に合わないのです。これは「将来、業務が増えるはずだ」
という見込みに自信がなければできません。最も避けなければならないのは、人が十分確保できるかが
不確実な状態で新たな仕事を作ることです。それはDrの過負荷につながります。業務の質は低下し、慢
性的に続けば勤務を継続しないという人も出てくるでしょう。それでは結局、業務も人も減るのです。
人の確保が不確実な状況では宣伝活動も控えなくてはいけません。

 「人が先」が大事、これは医療に限らず、どの業種でも同じです。どのような業種でも、良心的な質で
今よりもっと大きな社会的役割を果たしていきたいと思っているのでしょうから、常に「人が先」が原則
です。しかし、わかっていても、ちゃんとできるところは少ないですね。』

 「人が先」・・・。わかっていても難しい、とのこと。そういえば、世間ではどちらかというと逆のことが起こっていることが多い気がします。その中で “「人が先」が大事”と言っていただける職場で私自身が働けていることを嬉しく思いました。

 先生にはそのあと、「人が先」となるために必要な要件、逆に「人が先」を阻む因子などについても教えていただき、なるほど「わかっているだけではできない」ということがよくわかり、同時に自分の職場の特色についてより深く知ることができました。また、別の機会に紹介できればと思います。