気遣いと心遣い

 読影室では、症例カンファレンスが毎日11時、16時の2回行われています。各先生が他の先生の意見も聞いておきたい症例を提示し、皆で検討しています。そして、私はいつも同じ読影室でその様子を聞いています。

 2人おられる上の先生のどちらかが「そろそろ始めましょうか」という一言で始まります。「1日2回を毎日」というのは言葉であらわすのは簡単なのですが、継続するということはなかなか大変なことのように、同じ部屋にいて感じます。ほかにも至急読影の症例の場合には決まった時間まで待つことはできませんので、全てを一旦中断して行われることも度々あります。

 どのような症例にどれくらいの検討時間がかかるのか、そもそも各先生方の仕事ペースはどのような感じなのかなど、私にはまったく分かりません。でも様子を見ている限り、カンファレンスを始めるタイミングについてはお互いがそれぞれの今の読影状態などの様子を少しずつ伺いながら…という気遣いをされているように感じます。そして、カンファレンス中の言葉遣いも大切だと思いました。

 時間としては短いカンファレンスなのですが、お互いの気遣いとちょっとした言葉遣いが重なり合って継続することができているのではないかなぁと思ったりしています。

 私もついつい日頃、家族や身近な人達には気遣いが薄れていったり、雑な言葉遣いをしたりしています。ここでもう一度、誰に対してもきちんとした気遣いや言葉遣いができる人間でなければならないと改めて感じました。