顔に出てない?

 経理・事務を担当しています黒田です。

 少し前の話ですが、用事を終えて夜、地下鉄に乗り、その日は荷物が多く重かったので「座れたらいいなぁ」と思いながら車両を見渡したのですが、あいにく空いている席がありませんでした。「残念、疲れたなぁ~」とドアにもたれた瞬間、目の前にいた知り合いの方に声を掛けられました。

 その時はびっくりし、すぐに顔の表情を変えて(変えたつもりで?!)何事もなかったようにお話しをしていたのですが、地下鉄を降りた後「私、あの時どんな疲れた顔をしていたのだろう…ひどい表情をしていただろうなぁ…」とすごく恥ずかしくなり、どんな時でも感情・自分の体調を表情に出してはいけないと心の底から反省しました。

 勝海舟が「青柳」という料理屋に入り、店内を見渡すと、女将が忙しくしていたので「この店は景気が良いように見える」といったところ、女将は「とんでもありません。お店にお金は一文もなく、亭主は金策にでています」と答え、こう続けました。「人気の呼吸というものは難しいもので、苦しさをお客様や雇い人に見せてしまいますとダメになります」。このとき勝海舟は、外交でも何でもすべてはこの呼吸の中にあると悟り、「大変良い学問をさせてもらった」と手持ちの30両を用立てたそうです。

勝海舟

 私も実体験から、いきいきと明るくすることがどれほど大切な事かということを身に染みて感じました。
 自分が苦しい時でも疲れている時でも、元気に振る舞うことが、幸運を呼び込むための秘訣なのでしょうね。

 職場でも、普段の生活においても、元気に振る舞うことに心掛けていこうと思っています。

 因みに、江戸時代の「1両の価値」は諸説があるようですが、江戸時代に普及したといわれているお蕎麦が1杯16文(520円)だったそうで、そこから計算すると1両は現在の13万円位の価値があるとも言われています。そうだとすると、30両は390万円相当になります。この金額にも驚いてしまいました。